こんにちは。今まで国内外様々な場所の空港で1000回以上受けてきたにも拘わらず、毎回保安検査で焦るとくまりょです。
空港のグランドスタッフと、国内・国際線のキャビンアテンダントとして働いた経験から、保安検査を受ける時の注意点やアレコレを、初めて飛行機に乗る方へわかりやすくご紹介します。
保安検査って何?
まず日本国内線の飛行機に乗る時の大まかな流れをお伝えします!
①搭乗手続き→②手荷物を預ける→③保安検査を受ける→④飛行機に乗る
ということで、保安検査は飛行機に乗る前に受けることになります。

搭乗手続きをした時に受け取ったチケットが必要になります。
検査方法としては、持ち込み手荷物を全てトレイに入れてX線による検査をし、自分自身は金属探知機のゲートを通ります。保安検査を全員が受け(空港で働いているスタッフも飛行機の待合室エリアに入る時は必ず受けます)、飛行機の中に持ち込んではいけないものを持っていないかチェックをする事によって、安全に飛行機を飛ばしています。つまり、飛行機に持ち込んではいけないものを持っていた場合、没収されます。
この検査は、ハイジャックなど飛行機の運航に関わる危険なことをしようとしている人、もしくは火災を引き起こすかもしれない物など、飛行機の安全を阻害するものを発見するための大切な検査です。
「私はとても安全な人間です!」と証明しているようなものですね。
保安検査の係員の方々に全面的に協力していきましょう。
保安検査はいつまでに受けたらいいの?

保安検査場を通過して空港の搭乗待合室に入る締切時刻は、利用する航空会社によって異なります。全ての航空会社は調べられていませんが、参考までにいくつかピックアップしました。保安検査場締切時刻の規定は変更になる場合もあるため、飛行機に乗る前に自身で確認することをオススメします。
(実際にいくつかの航空会社は2019年10月27日搭乗分より、保安検査場締切時刻が変更になります。私も適宜確認をしますが、さらに変更になっていた際にはお問い合わせフォームから教えていただけると嬉しいです!)
ANA・・・全ての国内線空港において、搭乗する飛行機の出発時間の20分前締切。(2019年10月27日搭乗分より。2019年10月26日までは羽田空港20分前・それ以外の空港15分前)
JAL・・・搭乗する飛行機の出発時間の20分前締切。(こちらも2019年10月27日より。2019年10月26日までは、出発の15分前)
スカイマーク・・・公式ホームページに保安検査場締切時間は明記されていませんが、搭乗手続きが出発の20分前締切。搭乗口に出発の15分前までに到着するように保安検査場を通過する必要があります。
AIR DO・・・搭乗する飛行機の出発時間の20分前締切。(2019年10月27日搭乗分より。2019年10月26日までは羽田空港20分前・それ以外の空港15分前)
スターフライヤー・・・搭乗する飛行機の出発時間の20分前締切。(2019年10月27日搭乗分より。2019年10月26日までは羽田空港20分前・それ以外の空港15分前)
ソラシドエア・・・搭乗する飛行機の出発時間の20分前締切。(2019年10月27日搭乗分より。2019年10月26日までは羽田空港20分前・それ以外の空港15分前)
Peach・・・関西国際空港から出発→出発時刻20分前締切。その他の空港から出発→出発時刻25分前締切。
バニラ・エア・・・保安検査場締切時刻は明記されていませんが、国内線の搭乗手続き締切時刻が出発時刻の30分前と記載されています。搭乗手続きが終わったら、早めに保安検査場に向かうのが良いと思います。
(上記は全て国内線のルールです。国際線はまたルールが違いますので注意してください。)
飛行機に持ち込んでいいものは?
お客様から「これって持ち込めますか?」と質問されることがよくありました。
特に多かった質問をいくつかピックアップしたので、参考にしてください。(こちらは国内線のルールになります。国際線はルールが違います。)
また、持ち込み制限品は変更になる可能性がありますので、最新のルールに関しては国土交通省のHPや各航空会社に確認しましょう。
飛行機に持ち込んで良いもの
液体物

国内線では液体物の持ち込みは可能です。アルコールや化粧品など、厳密に言えば持ち込みできる量に制限があるものもありますが、通常の旅行で持って行く分にはあまり気にしないで良いかと思います。化粧品2リットル以上など大量に持って行く予定がある方は、上記の国土交通省HPで確認してみてください。
ペットボトルやスタバなどのカフェでで購入した持ち帰り用ドリンクは、検査はありますが持ち込む事ができます。カフェなどで買ってきたドリンクは「飲んでみてください」と言われるので、係員の方の前で「怪しい液体ではありません」と言わんばかりに飲んで見せてください。それで通過OKです。
機内では、一度蓋を開けたペットボトルは上空で液漏れする可能性があります。(気圧の関係で)他にも液漏れする可能性のあるものは上の物入れには入れず、前の座席の下に置くか、座席前ポケットに入れるようにしましょう。上の荷物入れに入れていて液漏れした場合、他の方の荷物を濡らしてしまうことになります。そうなったら大変!!
みんなで快適に飛行機を利用したいですね!
傘

傘も持ち込む事ができます。普段使っているような傘であれば特に長さの規定はありません。ただ、先端があまりにも尖っているなど、危険と判断された場合には持ち込めない可能性もあるので注意が必要です。
機内に持ち込む場合は、濡れていないものであれば上の物入れの奥の方に入れることもできます。ただ、手前の方に置いていると、上の物入れを開けた時に傘が落ちてきて他の人に当たってしまう可能性がありとても危険です。濡れている傘を上の物入れに入れてしまうと、他の方が入れた手荷物が濡れてしまう可能性があるため、濡れている場合は前の座席の下に横にして(通路に出ないように)置くようにしましょう。
旅行の時は急な天候の変化もあるので、折りたたみ傘を持っているといざという時に便利!かつ、機内に持ち込む時も収納スペースに困らずに済みます!
使い捨てカイロ

使い捨てカイロも貼るタイプ・貼らないタイプに関わらず持ち込む事が可能です。
ただ、貼るタイプの場合は、金属探知機のゲートを通る時にカイロが反応する事があるようです!保安検査場を通過した後に貼るのが良いかもしれませんね!
飛行機に持ち込んではいけないもの
キャンプ用ガス

ガスなど、爆発する可能性があるものは持ち込み・受託(機内に持ち込まず、預ける手荷物)共にできません。私たちが屋久島の縄文杉を見るためにキャンプをした際は、現地で購入しました!屋久島空港では、売店でキャンプ用ガスを購入する事ができ、帰りは使いかけのガスを引き取ってくれました。登山で飛行機を利用する場合、ガスは現地調達しましょう。
小さめのナイフ

アーミーナイフや果物ナイフなど、人を傷つける恐れがあるものは持ち込み禁止です。預ける手荷物の中に忘れずに入れましょう。
機内でリンゴを食べたいから果物ナイフを持ち込みたいという方がいらっしゃいましたが、どんなに「孫にリンゴを食べさせたい!」と言われてもダメなんです。。ごめんなさい。。
どうしても機内でリンゴを食べたい場合は、家で切って塩水につけた後ジップロックに入れてくるか、欧米スタイルで丸かじりしましょう!!
膨らませた風船

浮くタイプの風船はガスが充填されていますので持ち込み・受託共に不可です。自分で膨らませた風船も、気圧の関係で破裂する可能性がありますので、不可です。
お子さんが嬉しそうに持っているケースがほとんどなので、「持っていけないんです」と伝えるのはとても心苦しかった記憶があります。。。
保安検査場での検査
保安検査場に置いてあるトレイって何?
いざ保安検査へ!保安検査では、自分の手荷物とポケットの中に入っている鍵や財布など、全ての手荷物を検査場に置いてあるトレイに乗せます。
また、タブレットやノートパソコンなどがバックに入っている場合は、X線でバックの中を見た時に影になってしまい他に何が入っているか見えないため、必ず別のトレイの上に出して検査をします。スマホはカバンに入れていても大丈夫です。
ペットボトルも先ほどお伝えしたように検査が必要になるため、開いている開いていないに拘わらずトレイの上に出す必要があります。
保安検査の時って靴は脱ぐの?上着は?
国土交通省のHPによると、2019年9月13日より恒久的に保安検査が強化されています。
①上着検査・・・コート、ジャケット等の上着のX線検査を行うため、上着を脱いでトレイに置く必要があります。
②靴検査・・・厚底靴、ブーツ、ハイキングシューズなどのくるぶしを覆う靴も検査対象となるため、脱ぐ必要がある。
他にも変更点はありましたが、多くの方が気になるところはこの部分かなと思います。私も先日ハイキングシューズで飛行機に乗りましたが、脱ぐのに手間取ってしまったので、予め靴ひもを緩めておくなどすぐ脱げる状態にしておく事をおすすめします!
保安検査場の注意点

保安検査場での携帯電話や財布の忘れ物は非常に多いです。グランドスタッフとして働いていた頃は、よく保安検査場で財布や携帯電話の忘れ物を拾得していました。
男性はポケットに財布を入れている場合も多く、携帯電話についていえばほとんどの方がポケットに入れているのではないでしょうか。ポケットの中身をトレイに出すのを忘れてうっかり金属探知機のゲートを通ってしまい、やり直しになったりすると焦ります。焦る事によって、トレイ上に忘れ物をしてしまうリスクも高まります。
私はそのうっかり忘れ物リスクを高めないように、ポケットに入れている携帯電話や鍵、財布は予め保安検査の前にカバンの中に入れてしまいます。(パソコンやタブレットはカバンから出す必要がありますが、携帯電話や鍵はカバンから出す必要はありません)
保安検査場は大変混み合います。保安検査場に行列ができ、検査が終わるまでに20~30分、またはそれ以上かかることもあります。空港によって違いますが、1便に200〜500人乗る飛行機が飛んでいるので、検査も混み合いますよね。。保安検査場締切時刻までに検査場を通過できなかった場合、飛行機に乗ることができません。お土産も買いたい空港には早めに到着し、余裕を持って保安検査に並びましょう!
まとめ

初めて飛行機に乗る方向けにご紹介してきましたが、いかがでしたか?
一回経験してみないと想像できない部分もあるかと思いますが、知識があって行動するのと知識がなくて行動するのでは、全然違います!
是非この記事を読み返して、保安検査に臨んでください!!

ちなみに、携帯電話などを外出先で充電出来るモバイルバッテリーや、予備のリチウムイオン電池は預け手荷物に入れることは出来ないので注意してください!!
モバイルバッテリーと予備のリチウムイオン電池は機内に持ち込みましょう!!
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